中学2年生で不登校になった息子は、高校1年生で通信制高校へ。親として見えてきた「成長」のかたち

心理テスト・コラム

この記事は、不登校や発達障害の子どもを育てる親である私自身の体験をもとに書いています。
正解を書きたいわけではありません。同じように悩む親御さんへ、「一人じゃない」と伝えたくて書きました。


「この子は、このまま成長できるのだろうか」

これは、不登校になった息子を見ながら、私が何度も何度も心の中でつぶやいてきた言葉です。

息子は中学2年生で学校へ行けなくなりました。

当時は身長160cmで体重35kg。

食欲もなく、元気もなく、一日中YouTubeを見ているような生活。

親としては、

「このままで大丈夫なのか。」

「将来どうなるんだろう。」

そんな不安でいっぱいでした。

私立の中高一貫校であったため、そのまま高校進学。

「ここから新しいスタートだ。」

そう思っていました。

でも現実は違いました。

高校へ通えたのは、たった5日半。

息子はこう言いました。

「教室にいられない。」

結局、通信制高校へ転校しました。


通信制高校は1日1時間くらいの勉強

通信制高校へ転校して驚いたことがあります。

勉強時間です。

息子の場合、課題をこなすだけなら1日1時間程度。

親としては思ってしまいます。

「それだけで本当に大丈夫なの?」

自分の高校時代を思い返すと、

毎日友達と笑って、

部活をして、

恋愛をして、

文化祭や体育祭で盛り上がって、

青春そのものでした。

だから余計に思うんです。

「息子は青春を味わえないのかな。」

「かわいそうじゃないかな。」

でも最近、少し考え方が変わってきました。


「普通」の人生が幸せとは限らない

私はずっと、

学校へ行くことが正解。

友達をたくさん作ることが正解。

青春を送ることが正解。

そう思っていました。

でも、それは私の人生です。

息子の人生ではありません。

親はどうしても、

自分が幸せだった経験を子どもにも与えたいと思います。

でも、

子どもには子どもの幸せがあります。

私が望む人生ではなく、

息子自身が「生きやすい人生」を見つけられたら、それが一番なんじゃないか。

最近はそんなふうに思えるようになりました。


ASDだから生きづらいのか

息子は自閉スペクトラム症(ASD)の診断を受けています。

WISCも受けました。

IQは平均以上。

むしろ高いくらいです。

でも結果を見ると驚きました。

言語理解 127

作業速度 88

差は39ポイント。

数字だけ見ても、

能力の凸凹がかなり大きいことが分かります。

頭が悪いわけではありません。

むしろ理解力は高い。

でも、

「速くやる」

「同時にいろいろ処理する」

「集団で合わせる」

そういうことが苦手なんです。

学校という場所は、

どうしても平均的な能力を求められます。

だから本人は、

「頑張っているのに疲れる。」

そんな毎日だったのかもしれません。


ゲームとYouTubeばかり見ている

今でも家では、

ゲーム。

YouTube。

そんな毎日です。

「もっと本を読めばいいのに。」

「自己啓発本でも読んでくれたら。」

「将来のことを考えてほしい。」

親なら誰でも思うかもしれません。

でも最近気づいたことがあります。

ゲームをしているから成長していない。

YouTubeを見ているからダメ。

そう単純ではないということです。

息子は昔から、

一つのことにものすごく集中します。

小説を読み始めると、

一日中読み続けます。

YouTubeも同じ。

興味があることには、とことん没頭します。

ASDの特性として、

「興味の偏り」や「強い集中力」が見られる人は少なくありません。

見方を変えれば、それは弱みではなく強みにもなります。


人と関わりたくないの?

親として一番心配なのが、

人との関わりです。

息子は、

自分から友達を作ろうとしません。

誰かと遊びたいとも言いません。

ゲームも基本的には一人。

「このまま孤独な人生になるのでは?」

そんな不安もあります。

でもASDの人すべてが、

人嫌いというわけではありません。

「人と関わりたくない」のではなく、

「関わり方が難しい」

「大人数が疲れる」

「少人数なら安心できる」

そんな人もたくさんいます。

実際には、

深く信頼できる数人がいれば十分という人もいます。

社交的かどうかより、

本人が安心できる人間関係を持てるかどうか。

こちらの方が大切なのかもしれません。


ASDでも世界を変えた人たちはいる

ASDの特性があったのではないか、と語られる歴史上の人物もいます(※正式な診断ではなく、後世の研究者による推測です)。

例えば、

・アイザック・ニュートン

・アルベルト・アインシュタイン

・ニコラ・テスラ

・アラン・チューリング

彼らに共通するのは、

一つのことへ異常とも思える集中力でした。

周囲に合わせることは苦手でも、

自分の世界を深く掘り下げることで、大きな成果を残しました。

もちろん、

誰もが偉人になる必要はありません。

でも、

「普通じゃない=幸せになれない」

ではないということは、

知っておきたいと思っています。


最近の息子は少し変わってきた

中学生の頃は、

反抗的でした。

会話も少なく、

怒りっぽいこともありました。

でも最近、

少し優しくなってきました。

「ありがとう。」

そんな言葉も自然に出るようになりました。

家族への気遣いも増えました。

親としては、

学校へ行けるようになったわけではありません。

アルバイトを始めたわけでもありません。

でも、

人として確実に成長しています。

それに気づいたとき、

「成長って学校だけじゃないんだ。」

そう思えました。


親ができることは何だろう

ずっと考えています。

何が正解なんだろう。

自己啓発本を読ませる?

運動をさせる?

外へ連れ出す?

友達を作らせる?

きっと、

どれも間違いではありません。

でも今の私が一番大切だと思っているのは、

「安心できる家を作ること」です。

家だけは、

失敗しても責められない場所。

何もしなくても居場所がある場所。

そう思える場所にしてあげたい。

安心できる場所があるからこそ、

人は外へ挑戦できる。

そんな気がしています。

そして、

子どもの「好き」を否定しないこと。

ゲームでもいい。

動画でもいい。

そこから興味が広がることもあります。

親が思う「役に立つこと」だけが、

成長ではないのかもしれません。


不登校は「止まった時間」ではなかった

不登校になると、

周りだけが前へ進んで見えます。

同級生は進学し、

部活をして、

恋愛をして、

アルバイトを始める。

一方、自分の子どもは家にいる。

時計の針が止まったように感じます。

でも実際には、

止まっていませんでした。

息子は、

苦しみながらも、

少しずつ回復していました。

体重も増えました。

笑顔も増えました。

優しさも増えました。

学校へ行くことだけが成長ではありません。

生きる力を取り戻していくことも、

立派な成長です。


同じ悩みを抱える親御さんへ

もし今、

お子さんが家から出られなくても。

ゲームばかりしていても。

YouTubeばかり見ていても。

「この子は将来どうなるんだろう。」

そう思っているなら、

私も全く同じ気持ちです。

今でも不安は消えません。

でも一つだけ言えることがあります。

子どもの成長は、

親が思っているよりゆっくりです。

そして、

親が思っている形とは違う形で成長することがあります。

だから私は、

焦らず、

比べず、

息子が自分らしく生きられる人生を応援したいと思っています。

親が望む人生ではなく、

子ども自身が「この人生でよかった」と思える人生。

それがきっと、一番の幸せなのだと思います。


最後に

もしこの記事を読んでいるあなたが、不登校のお子さんを育てている親御さんなら、一つだけお伝えしたいことがあります。

私たちは、子どもの将来を心配するあまり、「できていないこと」ばかりに目が向いてしまいます。

でも、少し立ち止まってみると、「昨日より笑顔が増えた」「ありがとうと言えた」「ご飯をしっかり食べられた」といった、小さな成長が見えてくることがあります。

その小さな成長は、決して小さなものではありません。

親だからこそ不安になる。親だからこそ焦る。

それでも、子どもは親が思っている以上に、自分のペースで少しずつ前へ進んでいます。

私もまだ、その道の途中です。

だからこれからも、一緒に悩み、一緒に考え、一緒に子どもたちの未来を信じていけたらうれしいです。

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